友よ、
堺屋太一さんは著書 『組織の盛衰』(PHP研究所)の中で、組織が死滅・滅亡に至る3つの理由を以下のように記している。
- 機能体の共同体化
- 環境への過剰適応
- 成功体験への埋没
これが驚くほど今の僕が働いている会社の状況にマッチしているから怖い。
1は、組織は組織の作られた目的とは別に組織自体の目的を持ってしまい、究極のゴールを忘れて組織の権限拡大や構成員の居心地の良さを追求しだす。要は「全体最適」から「部分最適」に走ってしまうということだと思う。現代の「役人天国」や第二次世界大戦時の帝国陸海軍がいい例だという。
2は状況の変化に適応していく事は非常に大事だが、過剰に反応し得意体質の強化に走るケース。エネルギー需要の世界情勢は石油にシフトしているにも関わらず、政府の保護強化に過剰に時間と資金を費やした日本の石炭産業が例として挙げられている。早くからエネルギーというドメインで舵を大きく切っていれば、現存するエネルギー会社よりももっと巨大で強固な組織が今ごろ出来ていたかもしれない。それほど、当時は人材も資金もインフラもこの産業に集まっていた。
そして3のケースは読んで字の如くである。勝ちパターンを持つことは大事だが、同じ成功は永久には確約されていない。ここでも帝国陸海軍の例があてはまる。桶狭間の戦いで奇跡的勝利を収めた織田信長がその後同じ戦法を一度も取らなかったのは、やはり彼が天才だったからなのだろうか。
こうなる事を防ぐには、ビジョンを打ち出し浸透させることによってベクトルを同じ方向に向かわせる、3C・4P・5Fをバランスよくロジカルに見据え戦略を立てる、チェック機構を強化する、などだろうか。いずれにしてもトップや部門長の仕事である。
ひとつ僕の働く会社に言えるのは、長い歴史や巨大化した組織に起こる現象ならまだしも、若く新進気鋭であった会社が何故こうなってしまったという事である。要はそこにいた人たちが結局は大企業病をそのまま持ち込んだ結果なのだろう。癌は体の弱った老人では進行が遅く栄養状態のいい若い人では進行が速いというが、まさにこのケースだ。
では、また。
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